森と川と海が育む恵み
川内大滝(かわうちおおたき)
山と海をつなぐ川
川内川は美しい景観が見られるだけでなく、下北の産業を支える役割を持つ川です。川内川流域には、ブナなどの落葉広葉樹が多く、落ち葉は微生物に分解され、土は養分を多くふくむようになります。その養分を海まで運ぶのが、川内川の大切な仕事。全国屈指の生産量を誇る陸奥湾のホタテをはじめ、海の生き物たちは川によって運ばれた養分で育ちます。豊かな川の水は、川の生き物だけでなく海の生き物たちをも育てているのです。
川内川渓谷
陸奥湾で養殖されたホタテ
自然と人のいとなみ、安部城鉱山
むつ市川内の安部城地区に今も立つ2本の煙突は、明治〜昭和にかけて採掘が行われた安部城鉱山の名残です。大正時代には日本三大銅山に数えられるほど栄えた鉱山でしたが、一方で、煙突から出る有毒な煙によって周辺の山々ははげ山となり、川内川の漁業は壊滅的な被害を受けました。閉山後、鉱山関係者や漁業関係者の努力によって緑が復活し、現在は人の営みが自然にもたらした影響を振り返る教育の場として活用されています。
かつての安部城鉱山
安部城鉱山の2基の煙突
もっと深掘り!
安部城で採れた鉱産資源
安部城鉱山で採掘されたのは「黒鉱」とよばれるもので、金・銀・銅・鉛などが混ざった鉱石です。明治時代の後期に黒鉱から鉱物を取り出す精錬の技術が開発され、全国各地で黒鉱の採掘・精錬が行われました。精錬後に出た残りかす(鉱さい)は安部城周辺に今も残されており、現地で見学することができます。
黒鉱に残る銅や鉄、硫黄の化合物
今も残る鉱さい
エリア情報
川内大滝
エリアの見どころ
川内川渓谷には一部で歩道が整備され、川のせせらぎを聞きながら散策を楽しむことができます。紅葉のスポットとしても知られ、シーズンにはたくさんの人が訪れます。
大滝の柱状節理
安部城鉱山跡
本州最北のワイン畑
ホタテ
焼きホタテ
下北半島の郷土料理みそ貝焼き
川内大滝へのアクセス
- 下北駅から車で50分
- 下北駅からJRバス下北線(下り)に乗車し、川内~湯野川線に乗り換えて大滝公園バス停で下車
周辺の拠点施設
むつ市海と森ふれあい体験館
かわうちまりんびーちの整備に伴い設置されたむつ市の社会教育施設。館内では、川内の海に関する展示や、世界中の貝殻コレクションの展示のほか、さまざまなアクティビティが楽しめます。
TEL | 0175-42-2411 |
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住所 | 〒039-5201 青森県むつ市川内町川内477(Googleマップ) |
営業時間 | 9:00~17:00 |
定休日 | 月曜日(祝日の場合翌日) |
HP | https://shell-forest.info/ |
その他 | 駐車場/あり トイレ/あり 売店/なし レストラン/なし |