下北ジオパーク
1億5000万年の物語
下北ジオパークでは、東北日本のダイナミックな形成史を感じることができます。
「付加体」、「新第三期海底火山」、「第四紀火山」、「堆積平野」という
下北ジオパークの4つの特徴は4色で示したロゴマークに表されています。
約1億5000万年前~
付加体の形成、大陸縁辺にあった時代
下北半島の土台は、プレート運動に伴い約1億5000万年前(ジュラ紀後期~白亜紀初期)頃に当時の大陸の下に沈み込み付加して出来たものです。その時、様々な時代の堆積物や岩石が剥ぎ取られ、入り混じりました。尻屋崎周辺などでは、2億4000万年前の海山の上部にいた二枚貝の化石等を含む石灰岩や深海底に積もったチャート、強いい圧力を受けて出来た粘板岩等を観察できます。
約1,600万年前~
日本海の誕生と東北日本弧の土台形成
プレートの運動に伴う日本海の形成は、約3,000万年前頃から予兆が始まり、約1,400万年前に終りました。下北半島の西海岸では約1,600万年前以降の激しい海底火山活動の様子を観察できます。
その後、東北日本弧にかかる力は、それまで引っ張られていた状態から均衡が取れた状態に変化しました。大地の活動の様子が大きく変わり、東北日本弧の脊梁山脈に沿って巨大なカルデラ火山活動が起こりました。大畑カルデラ等はその典型です。
約260万年前~
圧縮の時代、第四紀火山活動
東北日本弧にかかる力が現在と同じ強い圧縮に変わることで、大地の隆起が加速し、火山活動も現在の形になりました。下北半島ではこの時代に5つの火山活動があり、第四紀の初期には海面上に顔を出しました。恐山の火山は島弧の火山活動の中で最も海溝に近い火山フロントの火山であり、その火山岩も特徴あるものです。また、恐山の噴気活動が形成する独特の微地形は信仰の対象となり、多くの人々を惹きつけています。
約80万年前~
海の恵みと私たちの暮らし
チバニアンと国際認定されたこの時代の地層は下北半島にも広く分布しています。大地は緩やかにも広く分布しています。大地は緩やかに隆起し、恐山と燧岳が活動し、さらに約10万年の間隔で氷期・間氷期の海水面変動が繰り返しました。これらの作用で海成段丘を始め現在の下北半島の地形が作られ、周囲の3つの海が下北半島の豊かで魅力ある自然と文化を育んでいます。