寒立馬を育む下北最古の大地と海
尻屋埼灯台と寒立馬
下北最古の大地
太平洋と津軽海峡の境界にあたる尻屋崎や、その南の尻労地区には、下北で最も古い時代の大地が広がっています。これは、海底にたまった砂や泥、海底にあった山やその周りの生き物などが、長い時間をかけて運ばれてきた付加体とよばれるもので、サンゴ礁からなる石灰岩や大地の褶曲を見ることができます。また、尻屋崎のまわりは「寒立馬」と呼ばれる馬が放牧されており、地域の人々に愛され、観光にも活用されています。
尻労のソガマでみられる褶曲
雪の中の寒立馬
尻屋埼灯台
尻屋崎周辺は遠くまで岩場が広がり、階段状に深くなっていく地形が特徴です。太平洋と津軽海峡がぶつかる複雑な流れもあり、難破岬として船乗りたちにおそれられていました。海の安全を守るため1876年(明治9年)に建てられた尻屋埼灯台は、高さ32.82mのレンガ造りとしては日本一高い灯台です。日本の灯台の父ともよばれるリチャード・ヘンリー・ブラントンが設計した白亜の灯台は、今も海で働く人々を見守っています。
尻屋埼灯台
太平洋と津軽海峡の波がぶつかる尻屋沖
もっと深掘り!
灯台を支える大地
尻屋埼灯台を支えるのは、「閃緑岩」という岩石です。これは約1億年前、付加体に割り入ったマグマが地下深くでゆっくりと冷え固まってできた岩石です。ゆっくりと冷やされることにより、鉱物の粒子は大きく成長し、硬い岩石になります。この閃緑岩が、重い灯台を支える土台になっています。
閃緑岩
灯台と閃緑岩
エリア情報
風雪に耐える寒立馬
エリアの見どころ
レンガ造りでは日本一高い尻屋埼灯台(高さ32.82m)が見どころのエリアです。周辺には「寒立馬」とよばれる馬が放牧されており、草を食むようすを見ることができます。
尻屋埼灯台と寒立馬
草を食む寒立馬
尻屋崎の海岸
本州最涯地尻屋崎
東通天然ヒラメ刺身重
コンブ拾い
尻屋崎灯台へのアクセス
- 下北駅から車で40分
- 尻屋崎ゲート開放期間中(5月~10月)は、むつバスターミナルから下北交通路線バス尻屋崎線(下り)に乗車し、尻屋崎バス停で下車
周辺の拠点施設
野牛川レストハウス
県道6号沿いにある観光拠点。お土産やソフトクリームを販売しており、展示室では尻屋崎で算出した「メガロドン」の化石、石灰岩、チャートなど、東通方面ジオサイトに関する情報を常設展示しています。
TEL | 0175-28-5203 |
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住所 | 〒035-0103 青森県東通村野牛野牛川29-3(Googleマップ) |
営業時間 | 9:00〜16:30 |
定休日 | 火曜日(祝日の場合翌日) |
その他 | 駐車場/あり トイレ/あり 売店/あり レストラン/なし(尻屋崎バス停前に食堂あり、冬季休業) |