津軽海峡に注ぐ大畑川の河口域に、漁業で栄える大
畑の町が広がっています。大畑川を10kmほど遡れば、
薬研カルデラの内側に入り、薬研渓流に至ります。
カルデラによる盆地性気候によって鮮やかに色づく
紅葉や、火山の地熱がもたらす温泉は、市民の憩い
の場となっています。
ヒバ林業によって栄えた歴史もあり、木材を運ぶた
めに利用した鉄道のレールを見ることもできます。

薬研渓流の侵食地形

薬研渓谷内には貫入した硬い溶岩
や柔らかいグリーンタフ、薬研カ
ルデラを形成した火山性堆積物な
どが分布しています。大畑川の流
路や屏風岩、大滝などの景勝はそ
れらの地質の違いが見られるため、
壁面や滝は地質の境界を確認でき
る場所となっています。

薬研カルデラと紅葉

薬研地域は恐山と同じカルデラ
地形であり、その噴火時期は300
~260万年前といわれています。
その噴出物はジオサイトの1つで
ある「ちぢり浜」の景観を形成す
る主要な岩体となっています。
江戸時代に温泉が見つけられ、河
童にまつわる伝説も残っています。
カルデラは典型的な盆地地形であ
り、カルデラ内に留まった空気は
暖まりやすく冷えやすいです。
そのため、昼夜の寒暖差が大きく
なり、このことが紅葉が鮮やかに
色づく要因の1つとなっています。

ヒバ林業の歴史

大畑川流域はかつて木材の一大産
地であり、この地域のヒバは北前
船によって日本各地に運ばれまし
た。搬出に利用された軌道やずい
道の一部が今も残っています。
現在は、東北森林管理局の大畑ヒ
バ施業実験林として活用されてい
ます。