火山フロントの本州最北部に位置する燧岳(ひうちだけ)の
麓、風間浦(かざまうら)村。
国道沿いの海岸部は、背後に火山砕屑物からなる崖が迫り、
猫の額ほどの平地に民家がひしめき合っています。
ところが一歩内陸に足を踏み入れると、農地や学校に活用さ
れる海成段丘の平坦地が広がっています。
また、海岸部の急峻な斜面は海底深くまで続き、すぐ沖には
高級魚キアンコウの漁場があります。
海底から高台までの地形を余すことなく利用した、村民の豊
かな暮らしを感じることができるジオサイトです。

急峻な海底の恵み「風間浦鮟鱇」

風間浦村は、地域団体商標「風間浦鮟
鱇(あんこう)」で知られるキアンコ
ウの水揚地です。沖は津軽海峡の最深
部に至る急峻な海底斜面で、水温に神
経質なキアンコウが、好みの水温帯に
移動しやすい環境となっています。
海岸から漁場までの距離が短く、魚体
を傷めにくい底刺網を利用しているた
れ、大根をはじめとする高原野菜の生
め、刺身でも食べられるほど鮮度が抜
群です。

潮汐と荒磯が育む海藻「フノリ」

津軽海峡の荒波が育んだふのりは、織
物の天然糊材に用いられるほか、食用
としても使われます。ふのりをつなぎ
に使った蕎麦は、「へぎそば」として
新潟県十日町などの名物になっていま
す。
江戸時代末期、北海道との交易用の船
着場を造るために投入した多数の石に、
ふのりが付着しているのが発見された
ことから、人工養殖法が確立されてい
きました。

丘の上に広がる平坦地はかつての海底

風間浦村は、本州最北の火山であるむ
つ燧岳の裾野が海岸部まで広がり、低
地の少ない地域となっています。海岸
線のわずかな平地には住宅が並んでい
る一方、広い土地が必要な学校や田ん
ぼなどは、海成段丘の上に広がってい
ます。この段丘面は、約12万年前に波
浪で形成されたものが、隆起したこと
で今の高さになりました。
Image Landsat
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Data SIO, NOAA. U.S. Navy, NGA, GEBCO
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